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グンバイトンボ

Platycnemis foliacea sasakii

ふくらはぎ ♂の中脚と後脚の「ふくらはぎ」が白く平らに拡がっているのが特徴的で、「軍配」に見立てたらしい。
 2017年、7月になってから以前に行った場所に行こうとした途中、何気なく覗いた幅数mの農業用水路に、胸に白いのを付けたトンボが上下に揺れながら飛んでいた。水路に土が積もり、草が生え、流れの幅が狭くなり、たまの大雨の時にしか川幅いっぱいの流れにならないのは、トンボのスケールから見れば、氾濫原の草地を流れる細流と似たようなもんなのか、と納得した。
 その姿だけではなく、動きもソロでもデュエットでもコミカルだし、団体でおると「軍配」を振るう様子が見ていて飽きないんで、よく行くようになった。

グンバイトンボ 

 ♂。この「グンバイ」はけっこう難物で、このように、横から撮ると、中脚、後脚が重なって2枚に見えたり、けっこう白トビしてしまう。
2017年7月13日

グンバイトンボ

 交尾中。最初に気付いたのはユラユラ飛んでる♂だけど、水路に降りてあたりを見てみると、かなり大量にいる。交尾や産卵しているペアもけっこういた。
2017年7月8日

グンバイトンボ

 産卵中。水中の植物の一部が水面に出ているという産卵に適した場所は限られるため、複数のペアが集団で産卵しているのをよく見る。他の単独の♂が近づくと、「グンバイ」を拡げて威嚇するけれど、ペア同士が遭遇しても拡げない。
 どうも他の♂に対して威嚇するのは、相手が「グンバイ」を拡げているかがスイッチになっているようだ。
2021年6月22日

グンバイトンボ

 混雑が激しいと、ペア同士でも拡げることもある。このように向かい合って産卵していると、何か「見合って、見合って」「立ち合いは強くあたってあとは流れでお願いします」というキャプションが、軍配ということもあって似合う。
 撮る方も、カメラを濡れない程度に低く両手で構え、しゃがみ込み、「立ち会い」姿勢になる。
2020年6月16日

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